さて、前回の投稿ではTさんの現状をお伝えしました。
これから読む人&できるだけ文字なんて読みたくない!という人のために簡単にTさんの現状をまとめると。
・約10年前にそのほとんどがアスベストが原因と考えられているがんの一種である「胸膜中皮腫」を発病。現在も生存。療養生活。
・Tさん一家の生計は発病前からTさんがほぼすべてを支えている状態だったので発病から労働によって得られる収入はゼロ。現在も一家が働いて得る収入はゼロ。
・現在、約8年前からTさんは兄弟から毎月約20万円の借金をしている。現在、その合計は約2000万円。
・社会制度としてTさんを支えているものはアスベスト救済法による毎月10万円の療養給付。医療費も給付される。
・Tさんは長女の高校進学を断念させた。
・Tさんはカネミ油症の被害者でもある。
ざっとこんなところでしょうか。
さて、少し心を落ちつかせ言いたいことを書こう。
まず主観的主張。
1、なぜ「同じアスベスト被害」なのに、労災で補償される人もいれば、企業からの補償を得られる人もいれば、それとの比較ではあまりにも格差のありすぎる救済法の給付しか受けられない人もいて、もっと言えば、救済法の枠にも入らない被害者がいるのはおかしい!
2、私はまだ独身やけど、子どもが今後いたときに同じような境遇にあって進学(まして高校への進学を!)を断念させるように伝えるのはどんなに苦しいことか、想像はつく。もう取り返しのつかないことかもしれないけど、お子さんたちの将来の可能性をTさんのアスベストによる健康被害が原因で極端に狭くしたのは否定のしようもない事実。そんなことで負けるな!と言いたい人もいるかもしれないけど、頑張れる人もいるかもしれないけど、そういう人ばっかりではないよねっていうのが私の考え。私も「親」というセーフティーネットがなかったらこのブログでこんなこと書ける余裕はなかったと思います。
3、とにかく借金しないで生活できるようにしてほしい!兄弟がいなかったら、生活保護かな?というかそうなったら間違いなく家を売り払って・・・。そのあとは想像できないくらい真っ暗な生活ではないですか?想像してほしいのはTさんは兄弟というセーフティーネットがあったが、これは誰にも当てはまることではないということ。そしてTさんに年間200万円を貸している兄弟たちにも(兄弟たちの家族にも)間違いなくそれなりの負担があるということ。
兄弟からお金を借りて生活している苦しさは一言では語れない、とTさん。精神的な負担もわかってほしい!
4、そうだ!アスベストに限定しない公害・環境被害者を横断的にフォローした、「生活補償支給金」(名目はなんでもいい!)を所得制限を設けた形で給付するというのはどうでしょう!?否定する理屈はいくらでも出るが、結局やるかやらんかはやる気しだい!
そして少し冷静な主張。
といっても、上記の現実を基軸に物事を考えていくことが基本なので、冷静もなにもないけど。
うん、わかってる。「カネはどこから持ってくるんだ!」っていう官僚の意見をそのまま垂れ流したようなS石官房長官のような人の意見があることもわかってる。
だから私はアスベストが原因で健康被害を受けているなら一律で3000万円を払えとか、救済法をなくして補償法(その中身の具体的イメージも持たないまま)をつくれとかいうつもりはありません。物事も1ミリ、あるいは0.0001ミリずつくらいしか進まないこともなんとなく最近わかってきた。
でも、やっぱりTさんのアスベスト被害は「少なくともTさんには責任がない」と言い切れると思うのです。
で、4みたいな制度をつくれない?って思うのです。
官僚のみなさん、いや環境省石綿対策室のみなさんがよく言うんです。「本当に救われるべき人を救いたいんです」って。この言葉に私はほとんど納得していませんが、考えとしては、そしてこの言葉を発する立場の人たちの事情も理解したいとは思ってます。
あんまりまとまっていないですけど、私は手を貸しますよ。Tさんの助けになるのならば、官僚のみなさんでも、環境省大谷政務官にも、田島一成副大臣にも、小沢幹事長にも。仙石官房長官はわかんないけどなぁ・・・。(ウソ。すぐに撤回×10000)
という具合ですが、厚生労働省の山井政務官は読んでくれたのかなぁ?

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