少々、遅くなりましたが先日、各党からマニュフェストが発表されました。
そこでアスベスト問題について各党でどのような記載があったのか確認しておきます。
残念なことに記載がなかった政党が多々ありましたので、まず以下にそれをあげておきます。
〇2010年マニュフェストにアスベスト問題関連の記載がなかった政党
①民主党 ②国民新党 ③日本共産党 ④みんなの党 ⑤新党改革 ⑥たちあがれ日本
次に、
〇何らかの記載があった政党
①自由民主党 ②公明党 ③社民党
※新党日本は候補者不在
以上のようになっています。正直、マニュフェストを確認する前は気合が入っていましたが、最初に確認した民主党からいきなり「アスベスト」「石綿」という文言がなかったのには非常に残念でした。「つい数週間前まであんなに各大臣たちで騒いでいたのに・・・・・・」という思いです。
ここで記載のない政党への愚痴を垂れても何もはじまりませんので記載のあった三党の中身を比較してみます。以下、それになります。
〇自由民主党 「自民党政策集 J-ファイル2010」
49 アスベスト対策
総合的なアスベスト対策を早急に図ります。国と企業の責任で、救済のための基金の創設を検討します。
185 公害健康被害対策等の着実な実施
水俣病問題の解決、アスベスト被害者の救済やアスベスト対策に取り組むなど、公害健康被害対策を着実に実施します。(以下、省略)
〇公明党 「公明党 マニフェスト2010」
未来の人類のために持続可能な社会を構築安心して暮らせる環境を確保
化学物質から健康を守る体制を強化
(前略)
石綿健康被害者に対して隙間のない救済を実施するとともに、今後の被害を未然に防ぐための対応を急ぎ、アスベスト対策基本法の制定を検討します。(以下、省略)
〇社民党 「Manifesto2010」
再建08 もっとグリーン 地球温暖化ストップ 低炭素社会へ
水俣病やアスベストをはじめとする公害問題の全面解決と補償・救済を実現します。
記載があった点をピックアップすると以上になります。みなさんはどんな評価を下しますか?
私は以下の三点を評価の視点としてみました。
1、現在おきている被害にどう対応するのか。
2、建物解体など、今後も可能性が高くある石綿の飛散と暴露防止にどう対応するのか。
3、上記二点を含めて、アスベスト問題の解決をどのような形で目指すのか。
そうすると、「独断!各党マニフェスト評価」の順位は、
1位 公明党
理由:これまで発生した被害に対する隙間ない「救済」という文言は現在の石綿健康被害救済法の枠組みを超えるものではないと判断し評価できないが、今後の被害防止の必要性が認識されていることは評価できる。アスベスト対策基本法を制定するとの記載もあり、おそらく中身のイメージはまったくと言っていいほど空っぽだと想像できるが、総合的にみて現行のアスベスト対策だけでは不十分だという認識はあるのだろう、と判断した。
2位 自民党 社民党(同順位)
理由:個別での評価は割れるが、上記の評価視点に照らして総合的に判断すると優劣をつけるのは難しい。自民党は「国と企業の責任で、救済のための基金の創設を検討」とあるが、いまの救済法と何が違うのか判断しづらく、おそらく文言だけが歩いているのだろう。その点、社民党は中身のイメージはないと想像できるものの「補償」を前提とした被害者への対応が必要だと認識している点は評価できる。
ただ、社民党は今後のアスベスト暴露防止の必要性に対する意識があるとイメージできる文言はなく、自民党は「総合的なアスベスト対策を早急に図ります」とあり、こちらも中身はないとしても今後の暴露の問題を含めて現状では問題が十分に解決されていないと認識している、と想像できる。かと言って、長期的にどんな構想を持とうとしているのかは提示されていないので、同じく長期的な構想に対する記載がない社民党と長期的なプランの提示ができていない点は同じである。したがって優劣がつけがたい。
といった具合になります。記載のない政党は評価のしようがありません。これまでの経過を踏まえると「記載のない政党は問題外!」というわけにもいかず、「ただただ残念」としか言えません。
これを見ている政党関係者の方がいたら、今からでもかまいません。プラスαで付け加えてください!
参院選後はまた各党の皆様にお世話になりますので怒らないでください(>_<)

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